誰が為に脱ぐのか~ネットで「女神」と呼ばれる人達~

「女神」という言葉があるのをご存じだろうか。
もちろん一般的な辞書等にのっている言葉ではない。
もう一つの・・・そう、ネット上の隠語の「女神」についてだ。
簡単に言うと、Twitter2ch、その他のSNSや配信放送を利用して
自分の下着姿や裸、あるいはオナニー姿などを自撮りして
アップする若い女性を指して「女神」あるいは、
その行為が「女神行為」と呼ばれている。

 普段、女性に縁の無い男側からしたら、
タダで裸を見せてくれる若い女性がいるんだから、ある意味神なんだろう。
では、女性側は一体何のメリットがあって、
公衆の面前に裸をさらけ出してるのかというと、
お金の無い中高生女子が手っ取り早くスマホ用の有料アプリの為のWEBマネーや
現金を得る為だったり、女神行為から発展して援交に繋げる為など
最終的にお金に繋げるパターンもあるが、それほど効率良く金に繋がることは無い。
男からしたらタダで見られるんだから「女神」であって、
お金を払うならば、もっと質の高い女性の裸を見る方法はいくらでもあるからだ。
それでも女神行為が減ることは無いのは
男の「見たい」という欲求と同じか、もしくはそれ以上に
見せる側の女性にも「見てもらいたい」という欲求があるからだと思う。
ただし、ここでいう女性が「見てもらいたい」というのは自分の裸ではなく
どちらかというと自分自身、存在すべてを見てもらいたい、
認めてもらいたいという承認欲求の様なものだ。

リアルでも面白い人はいっぱいいるし、
ネット上でも機知に富んだ言葉や綺麗な写真を配信して
何万人もフォロワー抱えている人はいっぱいいる。
同じような事は自分ではできないけど名声は欲しい。
そう思っている若い女性がとる行動は極めてシンプルだ。

そう、女神行為だ。

脱げばフォロワーは秒速で増えるし、もの凄い勢いで賞賛や
リクエストのリプが来る。
暫くの間は女神行為をすることによって、顔も見えない有象無象から
汚れた賞賛を浴びて、かりそめの承認欲求を満たせるが、
やがて、より多くのリプやRT通知を求めるようになって
その行為はエスカレートしていき、行きつくところまでいったあたりで、
自分がネット上に何千人もいる「自称女神」の1人にすぎず、
見ている男達は、自分だけを見ているのではなく、
その他大勢と一緒に自分の裸を「巡回」しているのだという
事実に気づいてしまう。
もしくは、この年頃の子はたいていITリテラシーに疎いので
親バレ、友バレしたり、ストーカーに住居を特定されたりと、
何らかのトラブルに発展して、何も得る事もないまま
女神行為の終了を余儀なくされる。
後には後悔だけが残り、得るものは何も無い。

この様に、周りが反応してくれるという「状況」だけが快感に
なってしまい、自分が何をやっているか、何をやっていたのか
気づかずに裸を見せている人もいるが、
それとは対照的に、自分がやっている事をはっきりと自覚して、
そしてどう見られるかという事を常に意識して、
仕事として裸を見せている人達がいる。

次回は、そんなお話。